2026.05.20抗血栓療法中の抜歯について
今回は、抗血栓療法を受けている場合の抜歯や観血的処置(血が出る治療)についてです。
抗血栓療法とは、脳梗塞とか心筋梗塞になった既往歴のある患者さんが、再び梗塞が起きないように、血をサラサラにするお薬を飲んだりすることです。
抗血栓療法のお薬は、抗血小板薬と抗凝固薬とがあります。細かい薬理機序には触れませんが、どちらも血をサラサラにすることにより、脳梗塞や心筋梗塞の再発を予防します。
歯科治療において注意すべきなのは、血がサラサラになっている分、抜歯などの観血的処置(血が出る治療)を行う場合、通常より血が止まりにくいということです。(止血困難)
そのことを踏まえて、実際に抜歯などを行う場合は、抜歯する際に抜歯したところに血を止める薬を入れたり、縫合するという止血処置を行ったり、入院管理下で慎重に行ったりします。
一昔前は、抗血栓薬を休薬して、抜歯など観血的処置を行うというのが、広く認識されていました。しかし、現在は抗血栓薬を休薬することは、もともとの脳梗塞や心筋梗塞の再発リスクを高めるという考えの下、なるべく休薬はせずに行うことが主流のようです。
なので、勝手に抗血栓薬を休薬したりはしないでください。
歯科受診時は、おくすり手帳を提示していただいて、治療計画をよく相談しながらすすめたいものですね。