2025.11.11唾石とは
前回、大唾液腺で作られた唾液が、ワルトン管とステノン管という2つ導管を通って、
お口の中に分泌される。わたくし的には、それがあたかも、北欧の海底でガスを運ぶパイプラインみたいに思えるというお話でした。(かえって分かりにくい?)
唾石とは、唾液腺の導管内に結石が形成される疾患です。
唾液が出る管に石ができてしまうと、唾液が出にくくなったり、つまってしまいます。
しかし、唾液腺では唾液が産生されるので、導管内で唾液が停滞して痛みが出たりします。
食事をするときには唾液の分泌が普段より増えるので、より痛みが強くなります(唾仙痛)。
また、導管内に唾液が流れないので、細菌感染も生じます。
治療としては、唾石の大きさや生じた場所にもよりますが、自然排出を待ったり、手術で取り出すときもあります。
疑わしい時は、まずはレントゲンを撮影したりして、必要があれば、適切な検査や手術をできる病院への紹介を行います。