2026.08.18歯みがきの仕方
今回は、歯みがきの方法を紹介します。
スクラッビング法
歯の外側(ほっぺた側)は歯ブラシの毛先を歯に直角にあて、軽い力で小きざみに動かします。 歯の内側(舌側)は45°にあてて同じように動かします
バス法
歯の外側も内側も、歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきのさかい目に向けて45°の角度にあて、軽い力で小きざみに動かします。歯ぐきに炎症がある方向きです。
ローリング法
歯ブラシの毛先を歯に平行に当てて、小刻みに磨きます。
そして、上の歯は上から下へ、下の歯は下から上へ、歯ブラシの毛先を回転させます。
日本歯科医師会HPより
歯みがきの方法もいろいろありますねぇ。
どの歯みがき方法がいいのか悩んだら、歯科医院で相談してください。
2026.07.25歯みがきしにくい部位
歯をよく見てみると、歯って意外に立体的で複雑な形をしています。
そのため、歯みがきをする際に、歯みがきがしにくいところ = むし歯になりやすいところがあります。
では、どのようなところが歯みがきしにくいのかをみていくと、
まずは、奥歯の咬む面の溝(大臼歯 咬合面 小窩裂溝)があげられます。たしかに、しわみたいな溝がモジャモジャあって、スナック菓子を食べた後に溝に詰まった経験などがあるかもしれません。詰まりやすいので、歯みがきしにくいところですよね。
次は、歯と歯の間(歯間部 コンタクト部)です。歯と歯が隣り合って、接触している部分です。葱とか繊維質のものがはさまった経験があるかもしれません。
ここに関しては、奥歯だけでなく、前歯の歯と歯が接触している部分につまりやすく、むし歯になりやすい部位となります。
さいごは、歯と歯ぐき(歯肉)の境目です。段差になっているので、歯ぐき(歯肉)に沿ってみがき残しが付きやすい部位です。
この3部位が、歯みがきしにくいところとなります。
次回は、こういった歯みがきしにくいところを、どのようにみがいていくかについて考えていきます。
2026.06.20歯みがきをする理由
みなさんは、毎日歯みがきをしているとは思いますが、
たまに、歯医者に行くとむし歯を指摘されたり、
歯みがきしているのに歯石が付着したりすることがあるかもしれません。
今回からは、歯みがきについて考えていきたいと思います。
なぜ歯みがきをするかの理由についてですが、
それについては、歯みがきが何をしているかを考えます。
食後や起床時には、わたしたちの歯の表面が「ねばねば」になります。
その「ねばねば」はバイオフィルムとか歯垢と呼ばれており、
歯の表面に穴をあけたり(むし歯)、歯ぐきからの出血や腫れ(歯肉炎)または、
歯を支えている歯槽骨の減少(歯周病)を引き起こします。
歯みがきは、そのバイオフィルムや歯垢を呼ばれている歯の表面の「ねばねば」をクリーニングすることです。つまり、むし歯・歯肉炎・歯周病の予防を行っているのですね。
また、最近では、歯周病が糖尿病や心内膜炎へ影響することも分かってきていることから、
お口の病気だけでなく、全身の病気への影響もあるようです。
そう考えると、毎日毎食後の歯みがきに気合が入りますね!
次回は、歯みがきするにあたり、磨きにくいところ=皆さんが苦手な歯の場所を考えていきます。
2026.05.20抗血栓療法中の抜歯について
今回は、抗血栓療法を受けている場合の抜歯や観血的処置(血が出る治療)についてです。
抗血栓療法とは、脳梗塞とか心筋梗塞になった既往歴のある患者さんが、再び梗塞が起きないように、血をサラサラにするお薬を飲んだりすることです。
抗血栓療法のお薬は、抗血小板薬と抗凝固薬とがあります。細かい薬理機序には触れませんが、どちらも血をサラサラにすることにより、脳梗塞や心筋梗塞の再発を予防します。
歯科治療において注意すべきなのは、血がサラサラになっている分、抜歯などの観血的処置(血が出る治療)を行う場合、通常より血が止まりにくいということです。(止血困難)
そのことを踏まえて、実際に抜歯などを行う場合は、抜歯する際に抜歯したところに血を止める薬を入れたり、縫合するという止血処置を行ったり、入院管理下で慎重に行ったりします。
一昔前は、抗血栓薬を休薬して、抜歯など観血的処置を行うというのが、広く認識されていました。しかし、現在は抗血栓薬を休薬することは、もともとの脳梗塞や心筋梗塞の再発リスクを高めるという考えの下、なるべく休薬はせずに行うことが主流のようです。
なので、勝手に抗血栓薬を休薬したりはしないでください。
歯科受診時は、おくすり手帳を提示していただいて、治療計画をよく相談しながらすすめたいものですね。
2026.04.10扁平苔癬
前回の白板症に続いて、今回は扁平苔癬(へんぺいたいせん)についてお話しします。
扁平苔癬とは、口の粘膜にレース状の白線が生じるといわれています。
レース状とは、小さな白斑が網状とか環状になって、
まさにカーテンとかのレースみたいになるってことです。
これ自体は癌ではなく、粘膜の角化異常を伴う炎症性疾患とされていますが、
前癌状態(白板症の時の前癌病変ほどではないが、正常組織に比べて癌化しやすい)に分類されています。
治療としては、経過観察、病理組織検査や切除などがあります。
白板症同様、お口の中に白っぽいものが気になったら、早目に受診してください。
2026.03.23白板症
むし歯以外の口の中の病気を紹介してきましたが、
本日は、白板症についてです。
白板症とは、口の粘膜 – 頬粘膜(ほっぺた)、舌、歯肉(はぐき)口蓋(うわあご)などにできる白色の病変です。名前の通り、白い板っぽいかんじです。
原因ははっきりしていませんが、局所的な機械刺激、タバコ、アルコールなどがあるようです。
注意すべきなのは、白板症は前癌病変といって、それ自体は癌ではないが、癌になる可能性を秘めた病変ということです。癌化する可能性は、4.4 ~ 17.5%程度ですが、決して見逃せない数字です。
治療としては、経過観察する場合や、一部組織を採取して病理検査をする場合、全部組織を切除する場合など、白色の度合いや大きさを見て、考慮します。
松本歯科医院では、白板症が疑わしい場合は、大阪大学歯学部付属病院口腔外科、吹田徳洲会病院歯科口腔外科、済生会吹田病院歯科口腔外科、または済生会千里病院歯科口腔外科と連携を図っております。
お口の中に白っぽい病変を見つけたら、早めに歯科受診することをお勧めします。
2026.02.13歯性上顎洞炎
上顎洞とは、副鼻腔のひとつで、目(眼窩)の下のほっぺたの骨(頬骨)の中にある空洞のことです。
上顎洞は、鼻腔ともつながっていて、上顎大臼歯の根っこの先(根尖)と近接しています。
上顎洞に炎症が起こることを上顎洞炎といいますが、鼻アレルギーなどが原因で起こるとき(鼻性)と、上顎大臼歯の根っこの膿(根尖病巣)が原因で起こるとき(歯性)とがあります。
上顎洞炎の症状としては、原因の歯の痛みやぐらつき(動揺)、歯肉の腫れ、ほっぺた(頬部)の腫れ・赤み、鼻づまり、悪臭を伴う膿汁、片頭痛などがあります。
歯性上顎洞炎の治療法としては、抗生剤服用、原因歯の治療・抜歯や膿を出す(排膿)などがありますが、まずは、鼻が原因(鼻性)か歯が原因(歯性)かを見極める必要があります。
上記の症状が気になる場合は、耳鼻科か歯科を受診することをおすすめします。
2026.01.15粘液嚢胞
前回は、大唾液腺の導管からの唾液逸出による病変でしたが、
今回は、小唾液腺の病変です。
小唾液腺は、口唇(くちびる)、舌、頬粘膜(ほっぺた)、口蓋粘膜(うわあご)にある唾液を作る組織です。わたしたちの口の中は、普段から湿っておりますが、小唾液腺と大唾液腺からの唾液分泌によるものです。
口唇(くちびる)を例にとると、中にちっこいブドウの房みたいな小唾液腺がいっぱいはいっていて、それらから口唇(くちびる)の表面に導管(パイプラインみたいなもの)がのびていて、産生した唾液を運んでいます。
そこで、口唇(くちびる)を咬んでしまった時、小唾液腺の導管が損傷して、途中で唾液が溜まり、そこで腫れることがあります。透明な唾液が溜まった状態なので、風船の中に水を入れたみたいになります。その状態で、傷ができると、溜まっていた唾液が流れ出て、しぼむ。傷が治るとまた唾液が溜まる状態になり膨らむ、このサイクルを繰り返すことがあります。
処置としては、損傷した小唾液腺を切除します。が、実際どの小唾液腺が損傷してるか目ではわからないので、ある程度予想で行うことになるので、原因の小唾液腺が除去できていなかったら、また再発することになります。
もし疑わしいものができたら、受診されることをお勧めします。
2025.12.10ガマ腫
口腔底(舌の付け根らへんです。)に、数cmの大きさの透明感がある腫脹(腫れ)がみられることがあります。
見た目がカエルのおなかが膨らんだ様子みたいなことから「ガマ腫」と言われています。
唾液腺の導管(パイプライン)の破綻により、導管を流れてきた唾液が途中で、導管の外に溢れ出て、口腔粘膜の中に溜まってしまい、腫れあがってできます。
イメージ的に、風船の中に水を入れて膨らませた感じでしょうか。
数cmと大きく膨らむためか、痛みはなく、腫れだけのことが多いようです。
頻度は低く、私も大学病院にいた時にしかみたことはありません。
処置としては、切開して貯留した唾液を排出させて、傷がくっついて再度唾液が貯留しないようにします。
名前のとおり、自分の口の中にでっかいふくらみが出たら、けっこうびっくりしますね。
2025.11.11唾石とは
前回、大唾液腺で作られた唾液が、ワルトン管とステノン管という2つ導管を通って、
お口の中に分泌される。わたくし的には、それがあたかも、北欧の海底でガスを運ぶパイプラインみたいに思えるというお話でした。(かえって分かりにくい?)
唾石とは、唾液腺の導管内に結石が形成される疾患です。
唾液が出る管に石ができてしまうと、唾液が出にくくなったり、つまってしまいます。
しかし、唾液腺では唾液が産生されるので、導管内で唾液が停滞して痛みが出たりします。
食事をするときには唾液の分泌が普段より増えるので、より痛みが強くなります(唾仙痛)。
また、導管内に唾液が流れないので、細菌感染も生じます。
治療としては、唾石の大きさや生じた場所にもよりますが、自然排出を待ったり、手術で取り出すときもあります。
疑わしい時は、まずはレントゲンを撮影したりして、必要があれば、適切な検査や手術をできる病院への紹介を行います。