岸部の松本歯科医院|岸辺駅近くの歯医者(歯周病治療など歯科治療全般)

お口にまつわる豆知識TIPS ABOUT ORAL CRAVITY

2025.09.09骨粗鬆症のくすりと歯科治療

前回は、骨粗鬆症のくすりによる顎骨骨髄炎・壊死の報告のお話でしたが、 歯科治療を受ける際に、くすりの種類によっては注意が必要です。 BP(ビスホスホネート)製剤やDmab(デノスマブ)製剤の服用歴がある場合、 抜歯などの観血的処置(外科的に血が出たりする処置のこと)を行うと、 顎骨骨髄炎・壊死が生じる可能性があります。 また、抜歯などの観血的処置をしなくても、歯周病などで弱っている歯をおいておくと同様に、顎骨骨髄炎・壊死になる可能性があります。   歯科治療を受けるときの対策としては、 ①歯科治療を受ける際には、おくすり手帳を提示していただく。また、点滴等はおくすり手帳には記載されないこともあるので、口頭で、整形外科の先生からの指示を歯科医に教えていただく。 ②骨粗鬆症のくすり服用を開始する前に、必要な歯科治療を終わらせる。 ③定期的に歯科医院に通院して、歯の健康を維持する。 ④どうしても抜歯などの観血的処置が必要な場合は、抜歯時点滴や入院が可能な病院と連携する。(それでも100%顎骨骨髄炎・壊死が生じないわけではありません。)   骨粗鬆症のくすり服用は、骨粗鬆症による病的骨折予防などからもちろん必要なことです。 また、くすりを休薬しても、抜歯などの観血的処置時、顎骨骨髄炎・壊死の発症リスクは軽減しないという報告もあることから、歯科治療時は、歯科医と相談して治療方針を決めることがとても重要です。歯科治療時には、おくすり手帳を必ず持参されてください。

最近の投稿

月別アーカイブ